はじめに
Unimus(ユニマス)は、複数メーカーのネットワーク機器を対象に、コンフィグバックアップや変更差分の確認、Web画面からのCLI操作、複数機器へのコマンド実行などを行えるネットワーク構成管理ツールです。
Cisco、Juniper、Fortinetなど幅広いメーカーの機器に対応しており、マルチベンダー環境のコンフィグ管理にも利用できます。
弊社では、日本国内で利用されているネットワーク機器についても対応を広げるため、Unimus開発元と連携しながら情報共有や検証を進めています。
その中でも、国内の企業ネットワークで広く利用されているヤマハ機器への対応は、以前から重要なテーマの一つでした。
今回、Unimus 2.10.0-Beta2で、ヤマハ RTX/SWR/SWXシリーズへのサポートが追加されました。
そこで弊社でも、ヤマハ RTX830とSWX2310-10Gを実際に接続し、Discovery、Config Backup、Config Diff、Device CLI、Mass Config Pushの動作を確認しました。
本記事では、RTX830とSWX2310-10Gを使った実機検証の結果を紹介します。
RTX830/SWX2310-10Gを実機で検証
今回使用した環境は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| Unimus | 2.10.0-Beta2 |
| ルーター | ヤマハ RTX830 |
| スイッチ | ヤマハ SWX2310-10G |
| 接続方式 | SSH |
| 接続構成 | Unimus Serverから各機器へ直接接続 |
確認した機能と結果をまとめると、次のようになりました。
| 確認項目 | RTX830 | SWX2310-10G |
|---|---|---|
| Discovery | 成功 | 成功 |
| Config Backup | 成功 | 成功 |
| Config Diff | 成功 | 成功 |
| Device CLI | 成功 | 成功 |
| Mass Config Push | 成功 | 成功 |
今回は各機能を個別に確認するだけではなく、
機器を登録 → Config Backup → 設定変更 → 再度Backup → Diff確認
という、実際のコンフィグ管理を想定した流れまで試しています。
DiscoveryとConfig Backup
まずRTX830とSWX2310-10GをUnimusへ登録し、Discoveryを実行しました。
どちらもヤマハ機器として認識され、そのままConfig Backupまで正常に取得できました。

バックアップ結果については、
- コンフィグを最後まで取得できているか
- CLIプロンプトなど不要な文字列が混入していないか
- 設定内容に大きな欠落がないか
を実際の機器側の設定と見比べて確認しています。

取得したコンフィグはUnimus上に履歴として保存されるため、以前の設定内容をさかのぼって確認できます。
ここまではRTX830、SWX2310-10Gともに特に問題なく動作しました。
設定変更をConfig Diffで確認
次に、設定変更前後の差分を確認しました。
設定変更後にもう一度Backupを取得すると、変更した箇所がUnimusのConfig Diff上に表示されました。

コンフィグ全体を見比べなくても、
「どの設定が変わったのか」
を差分として確認できます。
設定作業後の確認だけでなく、意図しない変更が入っていないかを調べる場合にも使いやすい機能です。
RTX830についても、設定変更前後のバックアップから差分を確認できました。
Device CLIとMass Config Pushも確認
バックアップ関連だけでなく、Unimusからヤマハ機器を操作する機能も確認しました。
Device CLI
RTX830、SWX2310-10Gともに、UnimusのWeb画面からDevice CLIを開き、コマンドを実行できました。

管理対象機器の画面からそのままCLIへ入れるため、設定確認や調査を行う際に別途SSHクライアントを起動する必要がありません。
Mass Config Push
Mass Config Pushについても、RTX830、SWX2310-10Gの両機種で動作を確認しました。
今回の検証では、まず機器の状態を確認する参照系コマンドを実行し、Unimusからコマンドを送信して実行結果を取得できることを確認しています。

Mass Config Pushは、複数のネットワーク機器に対して同じコマンドをまとめて実行できる機能です。設定変更だけでなく、機器の状態や設定内容をまとめて確認したい場合にも利用できます。
あわせてSWX2310-10Gでは、検証用ポートのdescriptionを変更する設定系コマンドも実行し、機器へ正常に反映されることを確認しました。
今回検証した範囲では、RTX830、SWX2310-10GともにMass Config Pushからコマンドを実行できました。
実機で確認したRTXとSWXのCLIの違い
今回の検証では、RTX830とSWX2310-10GでCLIのモード構成や権限の扱いが異なることも確認しました。
SWX2310-10Gではenableによるモード移行を確認
SWX2310-10Gでは、ユーザーの権限によってはenableコマンドで特権EXECモードへ移行します。
>
enable
#
configure terminal
(config)#
今回は、一般ユーザーでログインしたあとにenableで特権EXECモードへ移行する構成で検証しました。
この場合、Unimus側にもCLIモード切り替え用のパスワードを登録する必要があります。
CredentialsのCLI mode change passwordsにenable用パスワードを登録すると、Discoveryは正常に完了しました。

SWX2310-10GをUnimusへ登録する際は、SSHのログイン情報だけでなく、使用するユーザーの権限や、特権EXECモードへの移行に認証が必要かどうかも確認しておくとよいでしょう。
RTX830は一般ユーザーモードでもBackupできた
RTX830には、administratorコマンドで移行する管理者モードがあります。
>
administrator
#
一方、今回使用したRTX830では、一般ユーザーモードからshow configを実行できました。
そのため、Config Backupについてはadministratorモードへ移行しなくても正常に取得できました。
同じヤマハ機器でもRTXとSWXではCLIの構成が異なります。今回検証した2機種では、それぞれのCLI仕様に応じてDiscoveryやConfig Backupを行えることを確認しました。
ヤマハのサポート範囲について
Unimus 2.10.0-Beta2では、以下のヤマハシリーズへのサポートが追加されています。
- ヤマハ RTX series routers
- ヤマハ SWR series switches
- ヤマハ SWX series switches
Unimus開発元にも確認しており、各シリーズ内のモデルを広くサポートすることを想定したヤマハドライバーとして開発されています。
まとめ
今回はUnimus 2.10.0-Beta2を使い、ヤマハ RTX830とSWX2310-10Gを実機で検証しました。
Discovery、Config Backup、Config Diff、Device CLI、Mass Config Pushまで確認し、設定変更からバックアップ、差分確認まで一連のコンフィグ管理を行えることを確認しました。
今回実機で確認したのはRTX830とSWX2310-10Gの2機種ですが、ヤマハ RTX/SWR/SWXシリーズがサポート対象に加わることで、ヤマハを含むマルチベンダー環境でもUnimusを利用できる場面が広がります。
弊社では今後もUnimus開発元と連携し、国内で利用されているネットワーク機器への対応拡大と実機検証を進めていきます。
Unimusのインストールから初期設定、デバイス登録、バックアップ取得までの詳しい操作手順を確認したい場合は、Unimus評価ガイドもあわせてご活用ください。
Unimusの詳細や評価版については、以下のページもご確認ください。


