本ブログ記事は、nProbeのプラグインを活用して、Zoomの映像品質と音声品質をそれぞれ測定する方法をご紹介します。本TIPSをつかって、いままで何となくで済ませていたZoomに関わる問題を定量分析できるようになりますので、是非ご一読ください。
文:ジュピターテクノロジー よしひろ
Zoomの通信について
Zoomは、クライアント側設定によりP2P通信も可能ですが、デフォルトではZoomクラウドとの通信となります。よって、フローをコレクター側で確認した場合でもP2Pの通信は確認できずZoomクラウドとのフローが表示されることになります。弊社が販売するntopngであれば、「スクリーン共有」、「音声」、「映像」といった認識までntopngのWeb GUIで可能となります。
nProbeのRTPプラグインとは?
ntop社が販売するnProbeのライセンス種別は、2023年3月22日(水)現在、機能が多くなる順にPro, Enterprise S, Enterprise M, Enterprise Lの4種類があります。このうち、今回Zoomの会議品質評価に利用するプラグインは、RTPプラグインを含むライセンスはEnterprise M及びEnterprise Lの2種類になりますので、ご注意ください。
このnProbeのRTPプラグインが出力できるフィールドに、MOS値、R値といったZoomの音声と映像の品質評価に活用できる値を出力できます。MOS値、R値の詳細に関しましては、株式会社 日立システムズフィールドサービスのIPよもや話が参考となりますので、是非ご一読ください。
RTPプラグインで利用するフィールド
今回活用するRTPプラグインのフィールド一覧と説明を表1に記載しました。Zoom会議で問題が発生していないといった指標は、R-FactorがクラスAであり、MOS値が4.0以上を目指せばよいといったことになります。そちらを満たせていない時間帯があれば、当該日時での詳細調査をntopngで実施するといった流れとなります。
フィールド名 | 説明 |
RTT | 往復レイテンシ |
Jitter | 通信の揺らぎ |
Packet Loss(per direction) | パケットロス |
R-Factor | R値(クラスA:80より上、クラスB:70より上、クラスC: 50より上) |
Pseudo MOS | MOS値(4.0以上が望ましい) |
R値、MOS値の評価方法
図1はntopngのWeb GUI画面となりますが、残念ながら現状R値、MOS値をntopngのWeb GUIでは評価できません。nProbeのダンプ情報にて値を収集し、これを別途分析する形となります。
図2をご一読ください。R値、MOS値が表示され、かつZoomの音声であるか?映像であるか?の判別まで可能となっております。この情報を例えば、Microsoft Excelやサードパーティーツールでインポートし時系列グラフを作成、両フィールドを評価すれば、一日のZoom会議の通話品質調査が可能となるでしょう。
如何でしょうか? ntopプロダクトであれば、L7アプリケーションレベルのトラフィックの可視化はもちろん、Zoomといった特定の通信に対しての品質調査が可能となるといったことが想像できたのではないでしょうか?弊社取り扱い、ntop製品にご興味のある方は是非、以下よお声掛けください。
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