【Checkmk KB】ホストの正常性監視 正常値のチューニングと監視アイコンの追加

はじめに

監視対象によっては、電源が切れている状態を正常と扱いたい、ポートが使われていない状態を正常としたいという場合があると思います。そういった場合の設定方法として、Checkmkでは異常状態を正として変換表示し、通知しないようにするルールがあります。

また、正常と異常を変換して監視されている機器・項目であることを一目でわかりやすくするため、一覧上にアイコンで印をつける方法についてもあわせてご紹介します。

正常値のチューニング

状態変換のルールを設定する

本来は異常とされるダウンやクリティカル状態を正常と認識させるルールを設定していきます。監視機器の場合は「ホスト状態の変換(Host state translation)」、監視項目の場合は「サービス状態の変換(Service state translation)」というルールを活用します。これらのルールでは、実際の状態から、変換表示したい状態を指定することができます。

セットアップ>”ホスト”>ホスト監視ルール で「ホスト状態の変換」というルールを探します。

図1

図1の画面赤枠で、アップ時→ダウン、ダウン時→アップ と表示することを設定します。画面下部の条件欄では、今回は1つのLinuxホストに絞っていますが、フォルダ全体にルールを適用するといった指定も可能です。

入力が完了したら保存し、画面右上の「○個の変更」という表示より設定をアクティベートしてください。サービスの場合も同様です。セットアップ>”サービス”>サービス監視ルール で「サービス状態の変換」というルールを探します。

図2

図2赤枠で、OKの場合の状態など選択してください。こちらものルールでも画面下部の条件欄で適用する対象を指定でき、サービスの場合はサービス名を入れることで同名のサービス全てにルールが適用されます。これで設定は以上です。

ホストの場合は図1の設定をすることで

  • ホストの電源が入っていない状態:【UP】緑表示
  • ホストが意図せず起動した状態:【DOWN】赤表示

と表示されるようになります。

通知設定ですが、対象ホストを含む形でDOWN状態で通知が来るように設定されていれば、このホストにおいては起動がDOWN=異常扱いとなりますので、意図しない起動時も問題なく通知が行われます。

ただし、表記が反転することでそれを知らない監視メンバーなどが見る際に混乱するかもしれません。そのような場合に備えて、反転設定であることをアイコンやラベルで印をつけておくとよいでしょう。表示変更については次の章で説明します。

ビューの編集

一覧にアイコンで印を付ける

反転設定をしたホストに、わかりやすくアイコンで印をつけることができます。

セットアップメニューの検索バーで「アイコン」と検索し、カスタムアイコンをクリックします。(図3)

図3

好きなアイコン画像をアップロードします。カテゴリは「Logos」を選択してください。(図4)この時、画像は80×80pxのPNG画像のみとなります。今回はフリー素材のアイコンをアップロードしました。

図4

アップロードが完了すると、画面下部のカスタムアイコン一覧に並びます。完了後は、再度セットアップメニューの検索バーで「アイコン」と検索します。

図5

サービスかホストかにより、設定したい方を選択します。今回はホストに対して印をつけたいので「ステータスGUIのホストのアイコンイメージ」を選択します。(図5)

ルールを追加していきます。

図6

図6の画面で、先ほど登録した「Logos」のカテゴリを選択し、先ほどアップロードしたアイコンを探して選択します。最後の方に追加されているはずです。

(注意)ここでデフォルトでインストールされているアイコンを選択することもできますが、それぞれCheckmk内で別の機能用のアイコンに使用されているため、画面に別の意味で同じアイコンが並んでしまうことになります。全く違う用途で使用しますので、新しい画像をご用意いただいてアップロードするという今回の方法をお勧めしています。

図7

最後に、条件欄で追加するホストを選択します。今回は1台のホストを指定していますが、またこちらでも、対象がフォルダ単位にある、同じタグ・ラベルのものに一括追加する、ということもできますので調整してください。

保存しアクティベートが完了したら、モニターメニューから再度監視画面を確認します。

図8

図8のように、アイコン欄に印をつけることができました。

ラベルで印を付ける

他にも、自由に付けられるホストラベルを設定して印として扱うことも可能です。ラベルで実施する場合、このホスト一覧のビューにラベル列を追加という設定もあわせて行う必要がありますので、こちらも下記手順をご参照ください。今回もまたホストに設定していきます。サービスに設定する場合も手順はおなじですので、「ホスト」を「サービス」と読み替えてください。

ラベルを追加する

ラベルは「キー:値」の形で好きな文字列で作成することができます。セットアップメニューの検索バーで「ラベル」と検索し、「ホストラベル」を選択します。[ルールを追加]ボタンから新規ルールを作成してください。

図9

Status:reversedというラベルを作成してみました。条件欄で必ず対象ホストを選択し、保存、アクティベートをおこなってください。これでラベルの設定は完了です。

ビューを編集する

次に、ラベルをホスト一覧のビューに表示させる設定を実施します。モニターメニュー>”概要”>すべてのホスト 画面を開き、表示>ビューをカスタマイズする を選択します。(図10)

図10

(※すでにビューをカスタムしているという方は、カスタマイズメニュー>”視覚化”>ビュー から該当のビューを編集してください。上記は初めてビューをカスタムする方の手順です。)

列欄の[列を追加]ボタンをクリックすると一番下に新しい列を設定する新規の枠が追加されます。(図11)

図11

以下の通り設定

  • 列 ホスト:ホストラベル
  • リンク 表示するためのリンク(何も選択しない)
  • ヒント ホスト:ホストラベル

図12赤枠の左端にある青い十字キーをドラッグ&ドロップで、好きな位置へ移動できます。今回はホストアイコンの横に配置されるよう、場所を一番下から移動しました。(図12)

図12

[保存してビューに移動]ボタンをクリックすると画面遷移し、図13のようにアイコンの横にラベルが表示されていれば完了です。

図13

オレンジのラベルは、ホスト登録時やエージェント登録時などに途中で自動追加されているラベルです。ホストラベル・サービスラベルは、各画面でフィルタリングする際の検索キーや、各ルール設定時の条件としても活用できます。

おわりに

上記の設定は、適用条件を1台ずつではなくフォルダ全体(階層の上位)にすることで、複数の監視対象・監視項目に一括で設定することも可能です。アイコンやラベルの追加も今回の用途だけではなく印をつけたい様々な用途で使用できますので、本記事を参考に試してみてください。

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