~攻撃者の“入り口”を封じる、最前線のセキュリティ対策とは?~
こんにちは。今回は、サイバー攻撃の侵入経路として狙われやすい「特権アカウント」の管理を徹底するための重要なセキュリティ対策、HeimdalのPrivilege Elevation and Delegation Management(PEDM)についてご紹介します。
サイバー攻撃の“第一歩”は「管理者権限」の奪取
サイバー攻撃の多くは、「一般ユーザーのふりをしてログイン → 特権を奪取 → 横展開(ラテラルムーブ)」という流れで進行します。
このとき、もし一般ユーザーに管理者権限(ローカル管理者権限)が付与されていたら?
攻撃者にとってそれは、「鍵がかかったドアではなく、開いたままの窓」なのです。
【警鐘】日本でも拡大中「ClickFix型攻撃」の脅威
最近、日本国内でも深刻な影響を与えているのが「ClickFix型マルウェア」です。
ClickFixとは?
- メールやWebサイト経由で配布されるマルウェアの一種
- ユーザーがクリックするだけで感染が始まる
ClickFixの仕組み:
この攻撃は、Windowsの「修復スクリプト(.diagcab)」などの正規機能を悪用して、ユーザーに気づかれずにPowerShellスクリプトなどを自動実行させるのが特徴です。ファイルを開いただけで、マルウェアが裏で展開・実行されてしまいます。
なぜClickFixが怖いのか?
- 感染した端末にローカル管理者権限があると、攻撃者はその権限を悪用して、ソフトのインストール、ファイルの改ざん、認証情報の窃取などあらゆる操作が可能に
つまり、「一般ユーザーでも管理者権限を持っている」=侵入後に即、深刻な事態になるということです。
Heimdal PEDMで「ローカル管理者権限を剥奪」し、ClickFix対策を今すぐ開始!
HeimdalのPEDM(Privilege Elevation and Delegation Management)は、まさにこの問題に対応するためのソリューションです。
【即効性あり】ローカル管理者権限を一括で“はく奪”
- 一般ユーザーに対して、一括でローカル管理者権限を除去
- Windows AD / Azure AD / ハイブリッド環境でも対応可
- ポリシーに従って、組織単位・ユーザー単位での制御が可能
- 再付与されても自動で剥奪、最小権限を維持可能
結果:攻撃者が侵入しても「やれることがない」状態を保てます。
【必要なときだけ】権限を一時的に付与
- 一般ユーザーが管理者権限を要する場合は、PEDM上で昇格申請
- 管理者はモバイルから承認可能、一時的に昇格
- 時間制限付きで自動的にロールバック(剥奪)
- 作業ログはすべて記録、監査や証跡要件にも対応
結果:必要なときに、必要な範囲で、必要な期間だけ。PoLP(最小権限の原則)を実運用で実現できます。
3つの観点で見る、Heimdal PEDMの強み
■ ユーザーに“必要最小限”の権限だけを与える
Heimdal PEDMは、最小権限の原則(PoLP: Principle of Least Privilege)を自動化・運用可能にするツールです。
- 一般ユーザーは常に“非特権”状態で業務を実行
- 例外的な操作は、一時的に承認された範囲でのみ実施可能
■ 管理者の工数削減&業務生産性も確保
- 承認・拒否操作は、ダッシュボード画面から1クリック
- 承認が必要なユーザーは、作業端末から簡単申請
- 自動承認ルールの設定も可能で、ワークフローを柔軟に最適化できます
■ セキュリティイベント時には、権限を自動剥奪
- Heimdalの次世代アンチウイルス(NGAV)と連携し、感染兆候や異常挙動を検知した場合は、自動で権限を剥奪+ネットワーク強制遮断
【導入効果まとめ】PEDMで得られる10のメリット
項目 | 内容 |
---|---|
攻撃対象の縮小 | 常時管理者をゼロに、マルウェア感染後の被害拡大を防止 |
ClickFix対策 | ローカル管理者権限を剥奪して、攻撃の“足がかり”を除去 |
内部不正の防止 | 過剰権限を与えないことで、不正操作リスクを削減 |
操作ログの可視化 | 申請~昇格~操作~剥奪までのログを全て記録 |
監査・証跡対応 | 規制対応(GDPR / PCI DSSなど)にも有効 |
ゼロトラスト実践 | 信頼せず・常に検証の姿勢で運用可能に |
運用負荷の軽減 | 承認操作のモバイル対応、ルール化で省力化 |
生産性の維持 | 権限昇格の迅速な承認で、業務を止めない |
ハイブリッド環境対応 | AD / Azure AD 両対応、柔軟な環境構築が可能 |
コスト削減 | インシデントの影響範囲を限定し、被害額・対応時間を削減 |
実運用イメージ:アプリインストールの場合
- 一般ユーザーがアプリをインストールしたい
- 作業端末から昇格を申請
- 管理者がダッシュボードでワンクリック承認
- 一時的に管理者権限でインストール
- 時間経過 or 作業完了で自動的に権限剥奪
- 操作ログはすべて記録
結果:セキュリティと業務効率の両立が可能です。
まとめ:セキュリティの“最後の砦”は「権限管理」
サイバー攻撃の多くは、人と権限を突破口にして内部に侵入してきます。
その対策として、「最小権限の原則」を正しく・確実に運用できるHeimdalのPEDMは、今すぐ始められるセキュリティ強化策です。
- ローカル管理者権限を削除
- 必要なときにだけ、安全に昇格
- 攻撃者に「侵入できても何もできない」環境を作る
ClickFixのような被害が広がる今だからこそ、導入検討の価値があります。
本記事はここまでとなります。
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