【SolarWinds Hybrid Cloud Observability 完全セットアップマニュアル】その7. NCMでNW機器の正常性監視を自動化する①

文:ジュピターテクノロジー 山端

NW機器の正常性監視は、IT環境の運用管理における重要なタスクのひとつです。
しかし、数十台、数百台もの機器に対するコマンド実行・記録・監視作業、問題発生時の管理チームへの報告は、時に大きな負担となります。

そこで活躍するのが、SolarWinds Hybrid Cloud Observability (以下、HCO) のモジュールのひとつであるSolarWinds Network Configuration Manager (以下、NCM) です。

今回のブログでは、Cisco機器を例として、NCMを使用してshowコマンドを自動実行し監視する方法、コマンド実行結果が特定の文字列を含む/含まないことを検知して自動でメール通知する方法をご紹介します。

本記事でご紹介するNCMの設定手順は、以下の通りです。

  1. デバイステンプレート設定
  2. コンフィグタイプ設定
  3. デバイステンプレートの割り当て設定
  4. コンフィグの最小長設定

※本記事に記載の手順および画像はSolarWinds HCO 2024.1.0に準拠します。
お使いのバージョンによっては一部表記が異なる場合がございます。

デバイステンプレート設定

HCOのWebコンソールにアクセスし、上部メニューから「設定」>「すべての設定」をクリック。

図1-1. 設定メニュー

「主な設定&管理」画面で「ノード&グループの管理」>「デバイス テンプレートの管理」をクリック。

図1-2. ノード&グループの管理

デバイステンプレートの一覧が表示されます。
「Cisco IOS」のテンプレート名をクリックすると設定内容が表示されます。

図1-3. デバイステンプレート管理画面

NCMでは、下記の図1-4のようなデバイステンプレートに基づいて、様々なベンダー機器のコンフィグバックアップを実行しています。今回はこの「Cisco IOS」テンプレートに、show loggingコマンドの実行結果をバックアップする設定を追加します。

図1-4. デバイステンプレート「Cisco IOS」

「Cisco IOS」のボックスにチェックを入れ、メニューから「コピー」をクリック。

図1-5. デバイステンプレートのコピー

任意の「テンプレート名」を入力します。
「テンプレートXML」フィールドに下記の1行を追加し、「保存」をクリック。
<Command Name=”Logging” Value=”logging”/>

図1-6. デバイステンプレートの編集

これでデバイステンプレート設定は終了です。

コンフィグタイプ設定

続いて、先ほど追加した設定に対応する「コンフィグタイプ」を作成します。

上部メニューの「設定」>「すべての設定」をクリック。
「主な設定&管理」画面で「製品固有の設定」>「NCM設定」をクリック。

図2-1. 製品固有の設定

「NCM設定」画面で「コンフィグ設定」>「コンフィグ タイプ」をクリック。

図2-2. コンフィグ設定

コンフィグタイプの一覧が表示されます。
画面最下部のフィールドに新たに作成するコンフィグタイプ名を入力します。コンフィグタイプ名は、デバイステンプレートに追加した行の「Command Name」と一致している必要があります。今回は「Logging」を入力し「新規追加」をクリック。

図2-3. コンフィグタイプの新規追加

これでコンフィグタイプ設定は終了です。

デバイステンプレートの割り当て設定

続いて、先ほど作成したデバイステンプレートをノードに割り当てます。

上部メニューの「設定」>「ノードを管理」をクリック。

図3-1. 設定メニュー

「ノードを管理」画面で、設定対象のノードのボックスにチェックを入れて「プロパティを編集」をクリック。今回はCisco機器に設定を行います。

図3-2. ノードを管理画面

「プロパティを編集」画面の下部「CLIデバイス テンプレート」設定のプルダウンメニューから、先ほど作成したデバイステンプレート名を選択し、「送信」をクリック。

図3-3. プロパティを編集

これで、デバイステンプレートの割り当て設定は終了です。

コンフィグの最小長設定

続いて、コンフィグの最小長設定を調整します。

上部メニューの「設定」>「すべての設定」をクリック。
「主な設定&管理」画面で「製品固有の設定」>「NCM設定」をクリック。
「NCM設定」画面で「コンフィグ設定」>「コンフィグ設定」をクリック。

図4-1. コンフィグ設定

「コンフィグ転送」の「コンフィグの最小長」設定を任意の値に変更します。
NCMでは、コンフィグダウンロードジョブでこの設定値未満の行数のデータを取得した場合にエラーを返します。今回は1行に設定し、「送信」をクリック

図4-2. コンフィグ転送設定

これでコンフィグの最小長設定は終了です。

この後は、コンフィグタイプ「Logging」を使用したコンフィグダウンロードジョブ設定、アラートとアラートアクション設定を行っていきます。
そちらの設定手順は次回「NCMでNW機器の正常性監視を自動化する②」でご紹介します。お楽しみに!

最後に

今回はNCMでNW機器の正常性監視を自動化する方法をご紹介しました。
SolarWinds 製品にご興味のある方は、以下のリンクから弊社までお問い合わせください。

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