Web検索結果から、心のケアが必要な児童、生徒を見抜くFastvue

はじめに

2021年3月、文部科学省は「ほぼすべての自治体の児童生徒に一人一台の学習端末が配布された」と発表しました。そして、多くの自治体の授業の中で、小型PCやタブレットが活用されるようになりました。

さらに、「教育をDX化してよりよい教育を実現していくため、多くの学習記録をデジタル化して集約することが重要である」と文部科学省は解説しています。

参考:教育DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進について

そのような環境下において、学習端末を使う児童生徒の中に、心のケアが必要な子供を見つけることができれば、配布端末を活用する恩恵を、より得られるのではないでしょうか。

Fastvue Repoterとは

Fastvue Repoter(ファストビュー・レポーター)は、UTM(FortiGate、SonicWall他)のログを可視化するソフトウェアです。各アプリケーションの利用状況や、FWの動作記録、VPN接続/切断状況、YouTubeの視聴内容などを可視化できます。Fastvueの持つアラート機能を使用すれば、大容量通信や、特定のキーワードでWeb検索をしたユーザーを検出することもできます。

Fastvue Repoterで心のケアが必要な児童を確認する方法

Fastvue Peporterのキーワードリストとアラート機能を使って、心のケアが必要な児童を見つける方法をご紹介します。例えば、心の中で助けを求めている子供が「自殺(じさつ)」を検索し、厚生労働省の「まもろうよ、こころ」というWebサイトを閲覧したとします。

すると、Fastvue Repoterではこのように表示されます。

「Alert:Self Harm(自傷行為アラート)」に、検索した時間、検索したキーワード、ユーザー名が表示されています。これは「Self Harm(自傷行為)」キーワードリストに登録されたキーワードがWeb検索された場合、アラートを出す仕組みです。Fastvue Reporterで自由に設定、変更できます。

以下は、キーワードリストの一例です。

キーワードリスト登録画面

自殺と検索するという事は、何かしらの悩みを抱えている可能性があります。同様に「いじめ」や「暴力(ぼうりょく)」といった直接的なキーワードや、「不安」、「反抗期」、「イライラする」といった心の成長に関するキーワードを検索している場合も、児童生徒の状態を確認する手段の一つとなる可能性があります。

これらのアラート機能は、アラート画面でFieldを「Search Terms」(検索したキーワード)に設定し、Operator(演算のルール)を「In Keyword Group」(キーワードグループに所属する)、そしてValues(処理する値)をキーワードグループ名の「Self Harm」(自傷行為)とすることで、抽出が可能です。

発生のタイミングでアラートメールを送信することも可能ですが、状況によっては受信メール数が多くなりすぎる場合がありますので、Fastvue Reporterが日々発行する概要レポートを確認する方法が効率的です。

概要レポートの「Search Terms項目」

また、Fastvue ReporterはUTMからログを受け取るサーバーを一台用意すればよいため、各学習端末に導入する必要はありません。そのため、学習端末のストレージを圧迫して学習端末の動作を遅延させることはありません。

おわりに

Fastvue Reporterは、UTMログを活用することで、心のケアが必要となる可能性を持った児童、生徒を抽出できる製品であることがご理解いただけましたでしょうか。

Fastvue ReporterはFortiGate、SonicWall、Palo Alto他、複数のUTM製品のログ可視化に対応しております。同一メーカー製のUTMであれば、複数のUTMのログを一台に集約させることも可能です。

製品についてもっと知りたいと感じられた方は、以下のお問い合わせをご利用ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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ジュピターテクノロジー 太田み 著

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