スマホの「プッシュ通知」でいつでもアラート確認!「PRTG」のモバイルアプリでネットワーク監視

この記事では、ネットワーク監視ソフトウェア「PRTG Network Monitor」のアラートを、専用のAndoroid/iOSアプリを使用してプッシュ通知で受け取り、確認する方法について紹介します。

文:ジュピターテクノロジー やすだ
※この記事に掲載されている商品またはサービスの名称等は、各社の商標または商標登録です。

はじめに

今や、ビジネス、インフラ、サービスがネットワークと密接に結びついていることは当たり前のことです。その可用性を確保するためには、ネットワーク監視が不可欠です。ネットワークを監視し、エラーを検知した場合は、迅速に対応できるようにアラートを受け取る必要があります。

通常、アラート通知はメールや警告灯が一般的ですが、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末で受け取れると便利です。
当社の取り扱うネットワーク監視ソフトウェアである「PRTG Network Monitor」(以下、PRTGと略記)には専用のAndroid/iOSアプリがあり、アラートをプッシュ通知で受け取ることができます。

プッシュ通知アラート

はじめに、実際のプッシュ通知の画面を紹介します。

プッシュ通知

このプッシュ通知アラートでは、次のような情報が表示されています:

  • 通知元はPRTG Hosted Monitor(SaaS版PRTG)であること
  • 監視対象は「メールサーバー」であること
  • Pingセンサー(Ping死活監視)がダウン(エラー)であること
  • エラーメッセージ
    このエラーが疑似エラーであること
    疑似エラーの解消方法
    ※検証のため疑似エラーを発生させています。

次は特定のしきい値を超過した場合のプッシュ通知アラートです。

メッセージでは設定したしきい値(警告下限)と監視結果の具体的な値を確認できます。※検証のため不自然なしきい値を設定しています。

しきい値と今の値が確認できる

通知をタップすると、PRTG専用アプリが自動的に起動します。アプリ内で詳細を確認できます。
アプリでは、PRTGのWebインターフェースでできる多くの操作が実行できます。アラートを確認済み(Acknowledge)にするだけでなく、他の監視対象や監視項目も確認可能です。
※アプリのメニューの表示は日本語に対応していません。

アプリで詳細を確認
アラートを確認済みにすることができる

PRTG専用Andoroid/iOSアプリ

アプリでは、プッシュ通知の確認だけでなく、さまざまな操作を行うことができます。実際の画面で例を紹介します。
なお、アプリのメニューの表示は日本語に対応していません。

PRTGのWebインターフェースで
できる多くの操作が実行可能
エラーリスト
トラフィック量のグラフ
設定の変更も可能
マップ・ダッシュボードも表示可能

プッシュ通知のアーキテクチャ

以下はPRTGのプッシュ通知のアーキテクチャ図です。アプリへのプッシュ通知はクラウドを経由して行われます。詳細についてはメーカーKB記事「How does the PRTG Cloud deliver push notifications?」をご参照ください

プッシュ通知のアーキテクチャ図

プッシュ通知の要件

以下の要件を満たす必要があります:

  • PRTGサーバーがインターネットアクセス可能であること
    ※ 「https://api.prtgcloud.com:443」へのアクセスが可能であること
  • PRTGバージョンが15.4.20以降であること
  • モバイル端末がインターネットアクセス可能であること
  • Androidはバージョン4.0以降、またはiOSはバージョン11.0以降であること
  • PRTGサーバーとモバイル端末が相互に通信可能(インターネット経由、VPN経由、同一ネットワークなど)であること

PPHM(SaaS版PRTG)はすべての要件を満たす

クラウド版PRTG「PRTG Hosted Monitor(PPHM)」と一般的なモバイル端末を使用すれば、すべての要件を満たすことができます。どこからでもアクセスできるPPHMとモバイル端末でのアクセス・プッシュ通知受信は相性抜群です。

PRTGがLAN内にある場合

PRTGサーバーがローカルエリアネットワーク(LAN)内にある場合、「PRTGサーバーとモバイル端末が相互に通信可能」という要件を満たすためには、VPNやWi-Fiを利用して同じネットワークに接続する必要があります。

TeamsやSlackでもプッシュ通知を受け取る

専用アプリのプッシュ通知の要件を満たすのが難しい場合、TeamsやSlackへ通知することが代替手段となります。
PRTGの通知設定にTeamsやSlackのウェブフックURLを設定すれば、それらのモバイルアプリで通知を受け取れます。

URLを入力するだけのかんたん設定

プッシュ通知を受け取るための設定

ここからはPRTG専用Andoroid/iOSアプリでプッシュ通知を受け取るための設定方法を紹介します。この手順では、PRTGの管理者アカウントユーザーを使用して設定します。

アプリのインストール

モバイル端末にアプリをインストールしてください。App Store、Google Playストアで公開されています。「PRTG」または「PRTG Network Monitor」で検索してください。

PRTGサーバーへの接続

アプリからPRTGサーバーへ接続するために、次の手順を実行します。

PRTGのWebインターフェイスでQRコードを表示

PRTGサーバーのWebインターフェイスにPRTG管理者ユーザーでログイン
メインメニュー「設定」|アカウント設定|マイアカウント をクリック

アカウント設定画面で「PRTG アプリログイン用の QR コードを表示」をクリック

マイアカウントのアカウント設定画面

QRコードが表示されます。

PRTGのWebインターフェイスで
QRコードを表示

アプリでQRコードを読み取り

端末でアプリを起動し、「Scan an account QR code」をタップ

アプリ起動後の設定画面

写真と動画の撮影を許可

写真と動画の撮影許可

QRコードを読み取ります。

QRコードを読み取ることで、PRTG管理者ユーザーがアプリに登録され、専用アプリを使用してPRTGサーバーにアクセスできるようになります。

プッシュ通知の有効化

アプリの設定でプッシュ通知を有効化します。

アプリ左上「≡(ハンバーガーメニュー)」をタップ

アプリ画面

項目「Accounts」の「Settings」をタップ

開いたメニューから「Settings」をタップ

「Push Notifications」をタップ

「On」のボタンをタップして有効化

これでプッシュ通知の設定は完了しました。

PRTGの通知テンプレートの確認

PRTGのデフォルト設定では、「ルート」オブジェクトの「通知トリガー」には、通知テンプレート「管理者にメール通知やプッシュ通知する」が既に設定されています。そのため、特に設定をしなくてもプッシュ通知を受け取ることができます。

通知トリガー設定

通知テンプレート「管理者にメール通知やプッシュ通知する」にはPRTG管理者ユーザーへのプッシュ通知が設定されています。

通知テンプレート設定

通知トリガーのルールを満たすと(デフォルトでは、センサーがダウンステータスを600秒以上維持すると)、メール通知と同時にプッシュ通知が行われます。
通知トリガーと通知テンプレートについてはPRTGの簡易マニュアルもご参照ください。

まとめ

PRTGのアラートは、専用のAndroid/iOSアプリを使ってプッシュ通知で受け取れます。
アプリを利用してアラートの詳細を確認し、対応することができるため、ネットワークのトラブルに迅速に対処できます。
PRTGなら、サーバー、ネットワーク機器、仮想環境、クラウド、すべてを一元監視できます。トライアル版、フリー版もございます。オールインワンネットワーク監視PRTGをぜひお試しください。

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