Checkmk、実際に操作してみませんか?
30日無償でご利用いただける評価版をご用意しております。前回のインストール手順に続き、今回は初期設定と監視デバイスの追加方法をご紹介します。
評価版は弊社HPよりダウンロード可能ですので、ぜひ実際にお試しください。
文:ジュピターテクノロジー とぐち
※本記事で張りけている図が見づらい場合は、図をクリックすると拡大されますのでお試しください。
評価版でネットワーク監視を試してみよう
- 用語
本記事で使用する用語について、あらかじめ簡単に説明します。
■ホスト:監視対象デバイスのこと。
■サービス:監視対象項目のこと。Checkmkのライセンスはサービス数で決定します。
■サイト:インスタンスのこと。各サイトは独立して動作する自己完結型の監視システムです。
(ホスト・サービスの考え方については後日別記事でご紹介予定です。)
環境設定手順
目次:
1.isoファイルによるインストール
「1.iso ファイルによるインストール」未実施の方は、前回の記事でご紹介しておりますのでこちらの記事をご参照ください。
本日は「2.Checkmk初期環境設定」「3.Checkmk監視初期設定」をご紹介します。
2.Checkmk初期環境設定
起動後、開始手順①の図20で設定した”ユーザー名”と”パスワード”でログインしてください。
図1
Checkmkは1つのサーバー上で複数のインスタンスを作成することができます。一つのインスタンスのことを「サイト」と呼んでいます。以下、作成手順に従い「mysite」という名称のサイトを作成してみましょう。
$ sudo omd create mysite
と入力し、Enterキー押してください。
図2
次にサイトユーザーに変更して、サイト管理者であるcmkadminのパスワードを設定します。次のコマンドを入力してください。
$ sudo su – mysite ※サイトユーザーに変更
$ htpasswd etc/htpasswd cmkadmin ※cmkadminユーザーパスワード設定
“New password:”と”Re-type new password”に任意のパスワードを入力してください。
図3
以下のコマンドで、サイトを起動します。
サイトユーザーから抜け、IPアドレスを確認してください。
OMD[mysite]:~$ exit
$ sudo ip a
図5
Google Chromeを起動し、確認したIPアドレス情報とサイト名を使って作成したサイトにアクセスします。
例)http://192.168.93.244/mysite
“Username”テキストボックスに「cmkadmin」を入力、”Password”には図3で設定したパスワードを入力してください。
図6
図7の”Main dashboard”が表示されたら、Checkmkの評価環境設定は完了です!
図7
3.Checkmk監視初期設定
前章までの操作でサイト作成が完了し、Checkmkにログインできる環境が整いました。
本章では、Checkmkサーバーに対し、監視ホスト及びサービスを追加する基礎的な手順をご紹介します。
その前に、エージェントをインストールしてみましょう。
Checkmkはエージェントレス監視が可能ですが、サーバーやワークステーションを詳細に監視するためにはCheckmkエージェントをインストールして監視することを推奨します。
現在、Checkmkのプロジェクトでは11種類のOSエージェントを提供しており、各エージェント・パッケージはCheckmkサーバーのWebインターフェイスから簡単にダウンロードすることができます。
図8に展開されているように、
Setup >”Agents” >Windows, Linux, AIX を選択し、エージェントの画面を開きます。
図8
図9赤枠、”DEB”をクリックしダウンロードします。ダウンロードしたエージェント・パッケージファイル([FILE].deb)は、WinSCP等でCheckmkサーバーに転送してください。
図9
任意のディレクトリにエージェント・パッケージを移動したら、次のコマンドでインストールを実行します。
$sudo dpkg –i [FILE].deb
インストールが完了したら、エージェントが正しくインストールされているか、以下のコマンドでチェックしてください。
$sudo check_mk_agent
図10
標準出力に図10のような画面情報が表示されれば、インストールは完了しています。
checkmkサーバー側からエージェント出力を取得できるかのテストは、以下のコマンドで確認してください。
$ sudo telnet [IPアドレスorホスト名] 6556
図11
図11のような画面情報が表示されれば、正常に動作しています。
以上でLinuxのエージェント登録は完了です。
それでは、早速監視対象ホストを登録していきましょう。
ホストの追加は、Setup > “Hosts” >Hosts > Add host ボタンをクリックします。
図12
監視対象ホストの名前やIPアドレス、監視方法を設定する画面が表示されます。
次の手順に従い、必要な情報を入力してください。
図13
- Basic setting > Hostname
DNSで名前解決できる環境であれば、そのホスト名を入力してください。
ホスト名は途中でも変更することが可能ですが、変更の影響範囲が大きくなります。
大文字と小文字は区別しますのでご注意ください。
- Network address > IPv4 address
ホスト名がDNSで解決できない場合は、ホストのIPアドレスを入力してください。
複数のIPアドレスを入力することも可能です。
- Monitoring agents > checkmk agent / API integrations
今回は「Configured API integrations and checkmk agent」を選択してください。
※詳しくはユーザーガイドに記載しております。
ここまでの作業を一度保存して、エージェントの疎通テストを行いましょう。
保存には3種類のボタンが用意されていますが、今回は疎通試験も行うことができる「Save & go to connection tests」を選択します。
図14
図15の画面に遷移し、”Ping”と”Agent”の疎通試験が緑になっていれば成功です。
画面右上の”X change!”をクリックしてください。
図15
図16の画面が開きますので、左上赤枠の”Activate on selected sites” をクリックしてください。ホストアクティベーションを開始し、画面に”success”と表示されれば、変更が適用されます。
これでホストの登録は完了です。
図16
左側メニューから、
Setup > “Hosts” > Hosts をクリックすると登録したホストの管理画面が表示されます。
続いてサービスを登録していきましょう。
図17赤枠のボックスアイコンを押してください。
図17
Checkmkエージェントが正しくインストールされていれば、自動で監視対象とするサービスが列挙されます。今回は全サービスを登録しますので、図18赤枠の”Fix all”をクリックします。
図18
画面右上赤枠の”X change!” をクリックし、変更を適用します。
図16と同様、”Activate on selected sites” を押してください。”success”と表示されれば、サービスの登録は完了です。
図19
左側メニューから、
Monitor > All hosts をクリックすると登録したホストが表示されます。図20赤枠のホスト名を押して、登録されたサービス一覧を確認してください。
図20
図21のように表示されれば、サービスの監視設定が完了です。
図21
これまでの操作で、サイト作成、ホストとサービスの登録をし、基本的な監視環境が整いました。いかがでしたでしょうか。
Checkmkの画面やメニューは非常に多彩です。画面表示やレポートのカスタマイズにもとても優れている製品ですので、ご希望に沿った監視画面を作り上げることができるかもしれません。