なぜストレージ・インフラを監視する必要があるのか?

*この記事は Paessler 社の公式ブログを翻訳したものです。原文はこちら(内容を一部変更しています)。

先週、私の友人のデータが大量に消失してしまいました。
賢明な彼は保存先としてフェールセーフなNASを使用していました。ハードディスクに障害が発生した場合には、シームレスにスタンバイディスクと切り替わるはずでした。
それなのにアクセスしてみるとそのNASは利用できませんでした。
デバイスはPINGに応答していましたが、フォルダにアクセスしようとするとエラーメッセージが表示されました。

デバイスの物理的検証の結果…ファンが故障していて、ディスクはやけどするほど熱くなっていました。数時間にわたる精査の結果、悲しい事に4台のハードディスクのうち2台が熱による損傷で故障していて全てのデータが復旧できない事態になっていました。

監視していないこと⇒プライベートでは不幸な出来事ですみますが、ビジネス環境では大惨事になりえます

ストレージをシステムとして監視していれば、恐らくこの障害は回避できたでしょう。
プライベートでは不幸な出来事ですみますが、ビジネス環境では会社存続の脅威になりえます。バックアップの技術は高性能になってきてはいますが、既存のバックアップがあったとしても、ストレージシステムに欠陥があれば障害が発生してしまいます。

これは、どのストレージシステムを監視する必要があるか、また、監視をどの程度詳細にする必要があるかを考慮するのに十分な理由になります。

監視が必要なストレージシステムとは?

基本的には、中心となるストレージデバイスは全て監視した方が良いでしょう。
システムデータを保存してるのには何か理由があるはずです。
そのデータがなくとも問題なく業務ができるのであれば、それらを保管する理由はありません。

どのように監視できますか?

ストレージ監視の範囲は、システムの複雑さと必要なデータの可用性によって異なります。バックアップされたログファイルを含むハードディスクとERPシステムとでは、明らかに優先順位が異なります。要件によって、様々な監視設定オプションがあります。
ストレージシステムのバイタルサインを受け取る(死活監視を行う)には、デバイスの通信状況を確認する必要があります。多くのシステムでは、SOAPやAPIインターフェースによりデータが提供されています。他のデバイスでは、SNMPインターフェースやWMI(Windows Management Instrumentation)で直接参照することができます。
独自開発のストレージソリューションのなかには、直接通信できないものがあります: この場合、ベンダーのソフトウェアがデバイス管理に必要な情報を提供しているかどうかを確認する必要があります。

ストレージ監視の利点とは?

常にストレージ監視を行うことで、ハードディスクの容量拡張の計画を立てることができ、ストレージスペースの問題を回避することができます。
また、ハードウエアの問題も早い段階で検知できます。
例えば、一時的にSMARTステータスを読み込むことでハードディスクの寿命を知ることができ、管理者は適切な予防措置を講じることができます。
さらに、自らの管理しているITシステムの現状を把握している管理者はそうでない管理者と比べ良く眠れ、おそらく血圧も低く、平均寿命が長くなると考えられます 😉

PRTG によるストレージ監視について

PRTG ネットワークモニター ならば、Dell EMC、HP、NetApp、QNAP、Synology、およびIBMのストレージ環境は、すぐに使える機能でチェックすることができます。他のストレージソリューションでは、SNMP、WMI、およびAPIに対応するセンサーがあり、それぞれ詳細にステータスデータを確認することができます。物理デバイスの監視に加えて、仮想インフラストラクチャも調べることができます。
✅ WMIは、Windows Management Instrumentationの略です。
Microsoftによって設計された、デバイスに依存しないデータと情報管理のための標準インフラストラクチャです。WMIはWindows 2000以降の OS にプリインストールされています。

もし、ストレージをまだ監視していないようでしたらすぐにでも始めましょう!


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