文:ジュピターテクノロジー とぐち
はじめに
「機器のインベントリ情報」とは、組織内の資産であるハードウェアやソフトウェアに関する情報データのことを指します。ハードウェアの基本情報である型番やスペック、インストールされているプログラムについて、またソフトウェアのバージョンやアーキテクチャ情報など、監視したいという方も多いのではないでしょうか。本記事では、このインベントリ情報について、Checkmkでどの程度の情報を取得・管理できるのか紹介していきます。
Checkmkで取得できるインベントリ情報
Checkmkはエージェント監視を得意とする監視ツールです。エージェントをインストールした機器(またはSNMPでアクセスできるネットワーク機器)であれば、インベントリ情報もエージェントが一括で取得してきてくれます。Checkmkには「Check_MK HW/SW Inventory」というサービス(監視項目)が標準搭載されており、エージェントのルールを画面上から設定するだけですぐに確認することができます。
では実際に、ネットワーク機器とLinuxサーバーに「Check_MK HW/SW Inventory」サービスを作成した場合にどのような情報が取得できるのか、それぞれ確認してみましょう。
ネットワーク機器
ハードウェア情報とあわせて、ネットワーク機器の個々のポートUP/DOWN、使用中/空きかどうかを一覧上で確認することができます。
サーバー
このイメージ図は一部ですが、サーバーのハードウェア情報から、インストール済パッケージのバージョン情報の詳細まで全て1画面でまとめて確認できます。
設定方法
ネットワーク機器
過去の記事「ネットワーク機器監視必須のルール設定」のネットワーク機器のインベントリ情報表示の章に、設定方法を説明しています。以下リンクよりご参照ください。
Windows/Linuxサーバー
Windows/Linuxサーバーで確認する際には、エージェントがインストールされていることが前提です。エージェントのインストール方法、自動アップデート方法はユーザーガイドよりご確認ください。
セットアップメニューの検索窓で「ハードウェア」を検索し、図4赤枠、エージェントルールの「ハードウェア/ソフトウェアインベントリ(Linux, Windows)」を選択します。画面が遷移したら「ルール追加」ボタンをクリック、図5画面赤枠(上)のデータ収集の間隔を設定してください。ここで指定した間隔で、エージェントが情報を更新します。
図5赤枠(下)には条件を設定します。今回は特定のホストのみを対象としているため、明示的なホストに対象ホストであるLinuxサーバー(ホスト名:CheckmkServer)を選択しました。選択・入力が完了したら「保存する」ボタンをクリックし、変更のアクティブ化をおこなってください。
完了し、セットアップ>”エージェント”>Windows、Linux、Solaris、AIXの画面へ移動すると、エージェンルールが変更されたためエージェントベイクボタンがオレンジに反転しているはずです。(図6)「エージェントを焼いて署名する」をクリックし、更新のパスワードを入力、エージェントベイクを行ってください。
エージェントベイクが完了したら、エージェントを更新します。自動アップデート機能を登録済の方はモニター>”システム”>エージェントの更新ステータス画面でエージェントの更新が完了するまでお待ちください。自動アップデートを登録していない、またエージェント更新間隔を長めに設定しているという方は、手動でアップデートを行ってください。手動アップデートの手順詳細はユーザーガイドに記載があります。
新しいエージェントの更新が完了したら、次にサービスを作成していきます。再度、セットアップメニューの検索窓で「ハードウェア」を検索し、図7赤枠、エージェントルールの「ハードウェア/ソフトウェアのインベントリを行う」を選択します。先ほど選択したルール名とは似ていますが違うルールですので気を付けてください。
画面が遷移したら「ルール追加」ボタンをクリックします。図8の設定画面に遷移しますので、赤枠のステータスデータインベントリにチェックを入れてください。その他の項目も、インベントリの更新状態を監視・通知する必要があればチェックを入れてください。
先ほどと同じように条件を指定したら「保存する」ボタンをクリックし、変更のアクティブ化をおこなってください。これで全ての設定は完了です。
モニター>”概要”>全てのホスト などから対象のLinuxサーバーの監視サービス一覧を表示すると、自動的に図9赤枠の「Check_MK HW/SW Inventory」サービスが追加されているはずです。
インベントリ一覧を見る場合は、図10アイコンの三本線のマークから、「このホストのハードウェア/ソフトウェアインベントリを表示する」をクリックしてください。これで、図2、図3で紹介したイメージ図の画面に遷移し、全ての情報が一覧で確認できるようになりました。
おわりに
最後に少しライセンスについて補足です。Checkmkのライセンスは監視サービスの合計数でサブスクリプションを契約していただきます。1サービスとは1つの監視項目のことで、例えばCPUを監視したければ1サービス、メモリを監視したければ1サービス、というような数え方です。しかし、この「Check_MK HW/SW Inventory」というサービスは、エージェントが取得するハードウェア・ソフトウェアの構成情報を1つのサービスを作成するだけで取得してくれるため、とてもお得なサービスといえるでしょう。加えて、情報をわかりやすく1ページに一覧化して表示してくれるので、複数のサービスや画面をまたいで確認する必要がなく、とても便利です。
ここまでお読みくださりありがとうございました。下のリンクよりCheckmkの評価版もダウンロードできますので、ぜひお試しください。
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