本記事では、Checkmkでティーピーリンクジャパン株式会社のSafeStream ギガビット マルチWAN VPNルーター 「TL-ER7206」を監視する手順と監視結果についてご紹介します。
文:ジュピターテクノロジー とぐち
※この記事に掲載されている商品またはサービス名称等は、各社の商標または商品登録です。
はじめに
今回の監視にはCheckmk標準搭載機能であるSNMP監視を使用するため、監視対象を登録するだけで監視することが可能です。CheckmkでTL-ER7206を監視するまでの設定手順と検証結果を記載します。
前提として、監視対象であるTL-ER7206の設置、ネットワーク設定は完了していることとします。Checkmkは監視対象と通信できるものとし、TL-ER7206のSNMP有効化をおこなう必要があります。
参考:バージョン情報
- TL-ER7206 Hardware Version:ER7206 v1.0 Firmware Version:1.1.1 Build 20210723 Rel.64359
- Checkmk 2.0.0p21
TL-ER7206側の設定
SNMP設定
TL-ER7206を監視するためには、SNMPの有効化をする必要があります。使用するSNMPバージョンは「v2c」とします。
TL-ER7206のWebGUIにログインし、[System Tools]タブへ移行します。図1の内容で設定してください。本記事ではSNMPコミュニティ名を「public」で設定します。
以上で、TL-ER7206でのSNMP有効化設定が完了しました。
Checkmk側の設定
ホスト・サービス追加
ホストとしてTL-ER7206をCheckmkに追加し、サービスの自動検出を行います。
登録先として新規フォルダを作成、または既存フォルダを選択し、ホスト追加を行ってください。ホスト登録の手順詳細は、過去の記事「【Checkmk ビギナーズガイド】(2)ネットワーク機器のSNMP監視」をご参照ください。今回は抜粋して説明します。
図2のホスト追加画面で機器情報を入力します。
- ホスト名: TP-Link(※任意のホスト名。登録後の変更は影響範囲が広いので注意)
- IPv4アドレス: 監視対象のIPアドレス
- Checkmk agent / API Integrations :No API integrations, no Checkmk agent
- SNMP: SNMP v2 or v3
- SNMP 資格情報: SNMP コミュニティ(SNMP バージョン 1 及び 2c)/public
入力後、[保存してサービス設定に移動]ボタンをクリックしてください。サービスの自動検出が行われるので、今回は[Fix all]ボタンで全ての監視項目をサービスとして追加します。
登録後は、右上の変更ボタンより登録内容のアクティベートを実施してください。
以上で監視準備は完了です。
監視結果確認
自動検出し、追加されたサービスの監視結果を確認していきます。
モニター>”ホスト”>すべてのホスト から、登録済みのホスト名「TP-Link」をクリックすると、図4のように登録サービス一覧が表示されます。
※図4は監視サービスの一例です。監視対象により、取得サービスの種類・数は異なります。
サービス名それぞれをクリックすると、サービスごとの詳細情報を確認することができます。
CPU
CPU使用率の監視。
ファイルシステム
各ファイルシステム使用率の監視。対象のパスは自動で複数選出される。
トラフィック
インターフェイスのトラフィック量監視。リンクアップ、ダウン、エラー、マルチキャスト、ブロードキャスト、ユニキャスト、破棄、のトラフィック量が表示。インターフェイスごとに作成される。
メモリ
メモリ使用率の監視。
機器情報
監視対象機器情報の取得。
稼働時間
連続稼働時間の監視。
いかがでしたでしょうか。本記事ではTP-Link(ティーピーリンク)TL-ER7206を監視対象とし、SNMP監視で標準MIB情報を取得する方法をご紹介しました。Checkmkは、OIDを指定して監視情報を取得するなど監視のカスタマイズがとても得意な製品です。過去の記事でもいろいろなカスタマイズ方法を紹介していますので、そちらを参考にもっと詳細な監視も試してみてください。
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